問題意識

『大阪コリア通信 2018-2020: 韓国総領事かく行動せり』出版企画案

日本語翻訳を含む本サイトの制作運営を支える問題意識を整理しておく。

  1. 日韓の多くの人々が持つ相手側に関する僻見や偏見は中高生の段階で固定されるようだ。高校時代、K-pop を通じて韓国を好きになった日本人は、社会人になってからも、個人として傍観者として現状を嘆く。その固定された見解を覆すのは容易ではないし、不可能に近いだろう。だが、誰かが僻見を改め偏見を正すことをしなければならない。私たちにできることは何で何をなすべきか。
  2. <韓日関係><日韓関係>のギャップが最も大きいのは歴史問題である。それは主に20世紀の問題であるが、関西地方には古代から近世に及ぶ歴史(問題)が遺跡として数多く散在する。日韓の歴史問題を検討する場合、関西の時間軸の長さは関東のそれに数倍する。韓国との関係の濃さにおいても、首都圏を含む関東地方は関西地方に及ばない。
  3. 歴史的なスパンの長さと交流の密度の濃さを学ぶことが、日韓双方の政治家や外交官、企業やメディア関係者だけでなく一般市民にも求められている。現状はゆがんだ鏡に映った相手の像を見ているようなものだ。自分自身の姿もゆがんで見えている。
  4. 韓国側から見た<韓日関係>と日本側から見た<日韓関係>がともに実像ではなく虚像だとしたら、何を基準に考えたらいいのだろう。韓国側と日本側で基本的な見方に大きなずれがある。まずは実像を伝え、虚像に惑わらせられないようにしなければならない。
  5. 日韓の政治外交関係が「戦後最悪」といわれる時期に赴任した一人の韓国人外交官が管轄地域(大阪府・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県)でどう活動したか、その記録を、実像として伝えることで韓国側の見方を知らせることに意義がある。
  6. 民間交流に意義を見出す著者や翻訳者自身、<韓日関係><日韓対立>に囚われていることを否定できない。民間交流が常に政治的な関係の対極に位置づけられているからだ。政治外交と民間交流を截然と切り離す、というより虚像と実像を峻別しなければならない。
  7. いま日韓双方に喫緊に求められているのは、中央のしがらみや利害に囚われない<多方面の地方・さまざまな立場の個人による発信>ではないだろうか。その一例として 한국통신・大阪コリア通信を発信するものである。